しけとう、しけとる、しける
【標準語】しょげている、つまらない、湿気ている
【品詞】動詞
【意味】
(1)「しょげている」の「しけとう」
《意味》ふさぎ込んでる、がっかりする、元気がなくなる、意気消沈する、失望する
《参考》「しける」は「しょげる」で「ふさぎ込む」や「がっかり」の意
《用例》
・あらあ…えらいシケトウが、悪そうばして先生い…えらいがられとうと
→あいつ…すごくしょげているけど、悪戯をして先生に…ひどく怒られているんだ
・死のうごたあ顔して…シケトルが、好いとったおなごい…フラれたげな
→死にそうな顔をして…ふさぎ込んでいるけど、好きだった女に…フラれたらしい
・そらあ…シケルくさ、保証人やけん…1000万円もばちかぶらなあいかんとぜ
→そりゃあ…意気消沈するさ、保証人だから…1000万円も負担しなきゃいけないんだぞ
(2)「つまらない」の「しけとう」
《意味》ぱっとしない、退屈する、映えない、不機嫌になる
《用例》
・2等賞の景品な…このげさーっかカレー皿セットげな、シケトウー…こすかー
→2等賞の景品は…この品のないカレー皿セットだって、つまんねー…けちだー
・何な?こらあ…写真とえらい違あ、こえなシケトル飯の…2,000円もすると?
→何だ?こりゃ…写真と全然違う、こんなぱっとしないない飯が…2,000円もするの?
・歌謡ショーのメインな…物真似芸人?いっちょん似とらん…シケトウ
→歌謡ショーのメインは…物真似芸人?ちっとも似てない…つまんねえ
(3)「湿気ている」の「しけとう」
《意味》湿気がある、ジメジメしている、乾きものが湿気ている、布団などが湿気ている
《同義》しっけとう、しっけとる、しっける
《用例》
・賞味期限の1年も過ぎて…ちーっとシケトウごたあが、食われんこたあなか
→賞味期限が1年も過ぎて…少し湿気ているようだけど、食えないことはない
・布団のシッケトルけん…干したかとばってん、天気の悪うして…干されんったい
→布団がジメジメしてて…干したいんだけど、天気が悪くて…干せないんだ
・煎餅ば食うたら…封してなおいて、シケルけん…美味しゅうなかごとなる
→煎餅を食ったら…封して片付けて、湿気るので…美味しくなくなる
【同義】しけとう、しけとる、しける
【参考】
・「しける」は「時化る」で「漁に行けない…つまらない、がっかりだ」の意味
・また「しける」は「湿気る」で「ジメジメしている」の意味もある
・「しけとる」は。しけ(時化または湿気)+とる(~している)の意味
・「しけとう」は「しけとる」の音変異
・「湿気る」の場合は「しっける、しっけとう、しっけとる」も同義語となる
イラストによる状況解説
【翻訳】
「何だ…これは」
【博多・糸島弁検索】
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