~とう

【標準語】~たく、~ている

【品詞】助動詞、連体詞(動詞の連体形に接続)

【意味】
・希望する「とう」:動詞の連用形について希望(したい)を示す
《用例①》いっちょ上の悪そうから…虐められようけん、学校い…行きトウなか
 →1学年上の不良から…虐められているので、学校に…行きたくない
《用例②》「3つ星レストランのディナーやけん、あたしも…ついて行きトウしてたまらん」
 →3つ星レストランのディナーなので、私も…ついて行きたくてたまりません

・主張する「とう」:前記に連用して感慨を表明・主張する
《用例①》初めて会うたときから、ああたのことば…好いトウと。
 →初めて会ったときから、あなたのことが…好きなんだ。
《用例②》朝から…ずっと無視しとうばってん、はらかいトウっちゃろ?
 →朝から…ずっと無視しているけど、怒っているんでしょ?

・過去進行の「とう」:前記に連用して過去の進行状況を示す
《用例①》言われたごと…風呂な沸かいトウけん、いつでっちゃ入らるるばい
 →言われたように…風呂は沸かしているから、いつでも入ることができるよ
《用例②》ああた…まあだ寝トウと?もう、仕事い行トウとと思うとった
 →あなた…まだ寝てるの?もう仕事に行っているのかと思っていた

・過去進行の「とう」:前記に連用して現在の状況を示す
《用例①》汗かいたろ?風呂の沸いトウけん、入んない。ひもじかなら…飯も炊けトウよ。
 →汗かいたでしょ?風呂が沸いているので、入んなさい。ひもじいなら…飯も炊けてるよ。
《用例②》おおごとまんきんたんやが…東京い、怪獣ゴジラの出現しトウげなばい。
 →大変だ非常事態だよ…東京に、怪獣ゴジラが出現しているそうだよ。

【同義】とう、とる(希望する「とう」を除く)

【参考】「とう」は「とる」の音変化。「とー」と伸ばして使う場合もある
《用例》腹の減っトル→腹の減っトウ→腹の減っトー

【類義】よう、よる(希望する「とう」を除く)
《参考》現在進行形の「よう」:好いトウ→好きいなりヨウ、はらかいトウ→はらかきヨウ、寝トウ→寝ヨウ、行トウ→行きヨウ、沸いトウ→沸きヨウ、出現しトウ→出現しヨウ

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イラストによる状況解説

 

【翻訳】
①「明日までに…やっとけよ!やってなかったら…懲らしめる」「宿題なんて!したくねー」「こんなに?」
②「ケバ子さ~ん、あなたが好きだ」「うるせえ!お前なんか嫌いだ」
③翌日…「あいつが…言い触らしている」「ケバ子に聞いたぞ」「ふられたそうだね」「なぜ、ふられたの?」
④「ケバ子は性根が腐っているぞ」(やってない)「宿題は…やったかー?」「やってないヤツは、懲らしめるぞ」「した」

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