はざ
【標準語】間、暇、平常
【品詞】名詞
【意味等】
1)「間」のはざ
《意味》間、隔たり、間隔、狭間
《用例》
・タマネギ苗ば…そえん詰めて植えたら実のこもうなる、まーだハザば開けらなあ
→タマネギ苗を…そんなに詰めて植えたら実が小さくなる、もう少し間隔を開けなきゃ
・出荷用のタケノコば採る竹林な…ハザば開けて、地面に陽の当たる…タケノコ畑やん
→出荷用のタケノコを採る竹林は…間隔を開けて、地面に陽が当たる…タケノコ畑だよ
2)「暇」のはざ
《意味》暇、時間
《用例》
・あらあ、ネットゲームい…はまっとう、ハザのあったら…スマホばいじりよう
→あいつ、ネットゲームに…はまっている、時間があったら…スマホをいじってる
・絶対いレギュラーいなるって、ハザのあったら…素振りかキャッチボールばしよんなあ
→絶対にレギュラーになると、暇があったら…素振りかキャッチボールをしているよ
3)「平常」のはざ
《意味》普段、平常
《用例》
・明日…印鑑証明ば取ってくるってな?日曜ばい、役場な…ハザいしか開いとらんばい
→明日…印鑑証明を取ってくるって?日曜だよ、役場は…平日にしか開いていないよ
・ああたんごと…ハザから大酒場ば飲みよったら、誰でちゃ…病気いなりますばい
→あなたのように…普段から大酒を飲んでいたら、誰でも…病気になっちゃうよ
【参考】「はざま(狭間)」の音変異
【関連】「はざ」を使った言葉
1)はざかる→挟まる、物と物との間に異物が挟まる
《用例》
・トウキビば食うたが…歯いかすのハザカッテ、楊枝でせせくったっちゃ取れんと
→トウモロコシを食ったが…歯にかすが挟まって、楊枝でつついても取れないんだ
・机と壁のハザい500円玉ば落といたけん、定規でつっこくったが、ハザカッテしもうた
→机と壁の間500円玉を落としたので、定規で突いてみたけど、挟まってしまった
2)はざぐい→間食、食事と食事の間にものを食べること、狭間食い
《用例》
・食欲の秋やけんって言うて…ハザグイばっかししようけん、そえん肥えるったい
→食欲の秋だからといって…間食ばかりしているから、そんなに太っちゃうんだ
・脳の働きのようなるごと…ハザグイして血糖値ば上げよったら、糖尿病いなっしもうた
→脳の働きがよくなるように…間食して血糖値を上げてたら、糖尿病になってしまった
3)はざひき→間引き、間を抜いて間隔をあけること、まばらにすること
《参考》農業用語
・野菜や果実の苗や実などを間引きして養分を集中させて品質を上げること
・「はざひく」は動詞で、間引くことを言う
《関連》間引きした根菜や葉物の苗は…塩で揉んだり漬けこんで食べる、季節の美味である
《用例》
・ハザヒキした…ハクサイやらダイコば、塩で揉んで食うたら…えらい飯のすすむっちゃん
→間引きした…白菜や大根を、塩で揉んで食ったら…すごく飯がすすむんだ
・もったいなかごたるばってん…ハザヒキせな実の大きゅうならんし、売りもんにもならん
→もったいないようだけど…間引きしないと実が大きくならないし、売り物にもならん
・ミカンの実ばハザヒクとが「摘果」…摘果ミカンな直売所やらで売りよるが、すいかぜ
→ミカンの実を間引くのが「摘果」…摘果ミカンは直売所などで売ってるが、酸っぱいよ
イラストによる状況解説
【翻訳】間引いたような歯になっているよ
【博多・糸島弁検索】
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