おじょうもん、じょうもん、じょうもんさん

【標準語】娘さん、美人、上物

【品詞】名詞

【意味】

(1)「娘さん」の「おじょうもん」

《意味》若い女性、お嬢さん

《参考》下女や下働きの女性、方言で「おなごし」のことを意味する場合もある

《用例》

・ああたのオジョウモンな、結婚さっしゃったと?しちゃれんなら…よか話のあるとやが
 →あなたの娘さんは、結婚されたの?されてないなら…いい話があるんだけど

・この頃のジョウモンな…仕事のでくる、下手な男よりか…さばけちゃあ
 →最近の若い女性は…仕事が出来る、下手な男よりも…うまくこなせる

・天神の町い…えらい美人のジョウモンサンのおって、ようと見たら…女優さんやん
 →天神に…すごい美人のお嬢さんがいて、よく見たら…女優さんだもん


(2)「美人」の「おじょうもん」

《意味》別嬪さん、綺麗な娘さん、顔もスタイルも抜群な女性

《用例》

・あのオジョウモンな誰な?えらい綺麗か、俺のタイプやん…一目惚れしたや
 →あの美人は誰だい?すごく綺麗だ、俺のタイプだよ…一目惚れしちゃった

・なかずの高級パブい行たが…ジョウモンのたいそおる、ぜんな無かが…また行きたか
 →中洲の高級パブに行ったけど…美人がたくさんいる、お金は無いけど…また行きたい

・おらあ変態かもしれん、ジョウモンサンい…ヒールで足ば踏まれたが、なしてか嬉しかと
 →俺は変態かもしれない、別嬪さんに…ヒールで足を踏まれたけど、なぜだか嬉しいんだ


(3)「上物」の「おじょうもん」

《意味》上等、格上、高級品

《用例》

・このお茶ば…飲うでみなっせ、美味かろ?オジョウモンの玉露ですと
 →このお茶を…飲んでみてください、美味いでしょ?上物の玉露なんですよ

・おらあ…ジョウモンのウイスキーしか飲まんけん、こえな安もんな…舌のビリビリすると
 →俺は…上物のウイスキーしか飲まないから、こんな安物は…舌がビリビリするんだ

・食材な…ジョウモンサンばっかし、腕のよか板前が料るけん…愉しんじゃんなっせえ
 →食材は…高級品ばかり、腕の良い板前が調理しますので…愉しんでくださいませ


【同義】おじょうもん、じょうもん、じょうもんさん

【参考】

・由来は「上物(じょうもの)」で、本来は上物や上等、格上を言う

・「上物」から「美人」を意味していたが、若い女性や娘さんをいうようになった

「じょうもん」を使ったことば

じょうもんぶる

【標準語】上品ぶる

【品詞】動詞

【意味】品が良いふりをする、格上に見せようと振る舞う

【参考】じょうもん(上物・別嬪)+ぶる(振りをする)

【用例】

・騒ぎよったとい、急い…ジョウモンブリよるが、好いた男でもおるとやなかな?
 →騒いでいたのに、急に…上品ぶっちゃって、好きな男でもいるんじゃないの?

・ジョウモンか…ジョウモンブリようとか、いっとき話しよったら…見分けのつく
 →上品か…上品ぶっているのか、しばらくお話しをしていたら…見分けがつく

・ジョウモンブッテ…ドレスやら着とんなあが、見てんない…色合わせなげさっか
 →上品ぶって…ドレスなんか着ているけど、見てごらん…コーディネーㇳが下品

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イラストによる用例解説

 

【翻訳】

じょうもんさん①
「お…お嬢さんだねー♡き、き、綺麗だねー♡」
「俺は…髪の長い人がタイプ」
「俺はどっちも好きだ」
「オッパイでけー」

じょうもんさん②
「あなた…すごく別嬪さんだねえ!老いらくの恋が始まりそうだ…」
(マジで口説いている…こいつ…。老いらくの恋…?色ボケ爺のくせに…)
「はい…水割り!まっ、社長さんったら」

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